色塗りにおけるろうの役割はおおきく3つあります。
白く抜く
まず1つ目の役割は、紙を白いままにすることです。紙にろうで模様を描き、その上から色塗りをすると描いたところは染まらず白く残ります。水玉などの柄をつけたり、縁取ったりすることができます。また、白目をろうで塗りつぶすと眼光が鋭くなるようです。
透かしをつくる
色を塗った上にろうをつけると、その部分が薄くなります。まわりより光を良く通すようになるので、地模様をつけることができます。無地ではさみしいところに後から加えることができるのも便利な点かと思います。
塗り分ける
ステンシル等で柄をつけた部分をろうで塗りつぶせば、その上から別な色を塗っても混ざってしまうことがありません。柄をろうでコーティングすることで、細かい隙間用のステンシルをつくらなくても塗ることができます。
必要なもの
※一度ろうに使ったなべと筆は他のことに利用できませんので注意してください。100均がおすすめ。
ろうを使うことで色塗りの表現のバリエーションが広がります。しかし使い過ぎるとけばけばしくなることもあるので注意してください。また、ろうは体に良くないので安全に気を配って使用してください。
ろう塗りは染め物の技法であるローケツ染めから来ています。
筆についてですが、必ず熱に強いものを使うようにしましょう。熱に弱いものを使うと、溶けたり焦げたりして汚くなります。
ローケツ筆というろう塗り専用の筆もあるので、それを使うと安心だと思います。ローケツ筆には主に羊毛が使われているようです。
新しい筆を使う場合は下のことに気をつけるといいらしいです。
新しいローケツ筆を使用する時には、使用済みの古いローケツ筆にて、新しい筆に蝋(ロウ)をぬって毛をなじませてから使用して下さい。なお、新しい筆を直接高温のロウに入れるとウェーブがかかり、使用出来ませんのでご注意ください。
塗っている最中にロウが固体になってしまうと紙に染み込まず、そこの部分だけ影になってしまいます。
こうなってしまうともう修復不可能(要出典)なので十分温度を上げておきましょう。
ローケツ染めは150~160℃でやっているそうです。
出典: うちだのきもの - ローケツ染め
まず結論。ろうの代替品はありません。
ろうは熱源がないと融かせないので北高ではいつどこでも使えるというわけではありません。
ろうは油の一種なので、ロウより扱いやすくロウと同等の効果を出せるものがないかいろいろ試してみたのですが、ありませんでした。
下の条件を満たす物質を知っている方は教えて下さい。
普通に筆で塗ります。温度の低下に気をつけましょう。重ね塗りをすると影になってしまうので、しないようにしましょう。
ろうの点をつけていきます。
JR東日本のねぶた特集を見ると、ろう点専用の道具を作ってつけているみたいです。
筆にろうを含ませ、散らします。炎とか水とかに使うときれいです。当たると熱いので気をつけましょう。