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ろうについて
##ろうについて 色塗りにおけるろうの役割はおおきく3つあります。 **白く抜く** まず1つ目の役割は、紙を白いままにすることです。紙にろうで模様を描き、その上から色塗りをすると描いたところは染まらず白く残ります。水玉などの柄をつけたり、縁取ったりすることができます。また、白目をろうで塗りつぶすと眼光が鋭くなるようです。 **透かしをつくる** 色を塗った上にろうをつけると、その部分が薄くなります。まわりより光を良く通すようになるので、地模様をつけることができます。無地ではさみしいところに後から加えることができるのも便利な点かと思います。 **塗り分ける** ステンシル等で柄をつけた部分をろうで塗りつぶせば、その上から別な色を塗っても混ざってしまうことがありません。柄をろうでコーティングすることで、細かい隙間用のステンシルをつくらなくても塗ることができます。 ###ろうの使い方 **必要なもの** * 電熱器(IHヒーターなど) * マスク * ろう * なべ * 筆 ※一度ろうに使ったなべと筆は他のことに利用できませんので注意してください。100均がおすすめ。 1. 窓やドアをあけ、換気をします。マスクも着用してください。 (教室で行う場合は隣のクラスにも一声をかけるといいですね) 2. 電熱器になべをおき、ろうを入れてあたためます。 3. ろうが溶けてきたら、芯を取り除きます。 4. 筆にろうをつけて紙に描きます。このときゆっくりしているとろうが固まってしますのでなるべく速やかに描きます。 5. 描き終わったらろうが完全に固まるまで乾かします。 6. 固まったら爪や固いものでかりかりとろうをはがします。紙を痛めないよう気をつけてください。 白抜き・塗り分けの場合は他の色を塗ってからはがします。 ろうを使うことで色塗りの表現のバリエーションが広がります。しかし使い過ぎるとけばけばしくなることもあるので注意してください。また、ろうは体に良くないので安全に気を配って使用してください。 ## 甲乙人からの追記 ### ろう塗りの起源 ろう塗りは染め物の技法であるローケツ染めから来ています。 ### 筆 筆についてですが、必ず熱に強いものを使うようにしましょう。熱に弱いものを使うと、溶けたり焦げたりして汚くなります。 ローケツ筆というろう塗り専用の筆もあるので、それを使うと安心だと思います。ローケツ筆には主に羊毛が使われているようです。 新しい筆を使う場合は下のことに気をつけるといいらしいです。 > 新しいローケツ筆を使用する時には、使用済みの古いローケツ筆にて、新しい筆に蝋(ロウ)をぬって毛をなじませてから使用して下さい。なお、新しい筆を直接高温のロウに入れるとウェーブがかかり、使用出来ませんのでご注意ください。 出典: [株式会社 中里 - ローケツ筆について](http://www.kyoto-nakasato.com/pro-dyei.htm) ### 温度 塗っている最中にロウが固体になってしまうと紙に染み込まず、そこの部分だけ影になってしまいます。 こうなってしまうともう修復不可能(要出典)なので十分温度を上げておきましょう。 ローケツ染めは150~160℃でやっているそうです。 出典: [うちだのきもの - ローケツ染め](http://www.uchidanokimono.co.jp/200903.html) ### 熱源 温度調節もできる[電気フライヤー](http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC)がいいでしょう (青森の人に教えてもらいました)。一度ロウを融かすと本来の用途では使えなくなってしまうので、安いもので十分です。 ### ろうの代替品 まず結論。ろうの代替品は**ありません**。 ろうは熱源がないと融かせないので北高ではいつどこでも使えるというわけではありません。 ろうは油の一種なので、ロウより扱いやすくロウと同等の効果を出せるものがないかいろいろ試してみたのですが、今のところ見つかっていません。 - 食用油 - 透けるが、時間が経つと広がりすぎたり水を弾かない - 石鹸水 - 効果微妙 - スキーのワックス - 扱いにくい - 洗剤 - 効果微妙 - クレヨン - 水ははじくが、透けない 下の条件を満たす物質を知っている方は教えて下さい。 - 常温で使える - 通常は液体で、空気に触れると固体になったり - 水をはじく - 紙を透かす(浸透する) ### 技法 #### 塗る 普通に筆で塗ります。温度の低下に気をつけましょう。重ね塗りをすると影になってしまうので、しないようにしましょう。 #### ろう点 ろうの点をつけていきます。 [JR東日本のねぶた特集](https://www.jr-morioka.com/nebuta/process/7.html)を見ると、ろう点専用の道具を作ってつけているみたいです。 #### 散らし 筆にろうを含ませ、散らします。炎とか水とかに使うときれいです。当たると熱いので気をつけましょう。 ### その他 #### ロウをはがすことについて ロウをはがそうとすると白くなってしまうので、私はやらないほうがいいと思います。ロウをはがす時間があるなら他のことに使ったほうがいいと思います。
##ろうについて 色塗りにおけるろうの役割はおおきく3つあります。 **白く抜く** まず1つ目の役割は、紙を白いままにすることです。紙にろうで模様を描き、その上から色塗りをすると描いたところは染まらず白く残ります。水玉などの柄をつけたり、縁取ったりすることができます。また、白目をろうで塗りつぶすと眼光が鋭くなるようです。 **透かしをつくる** 色を塗った上にろうをつけると、その部分が薄くなります。まわりより光を良く通すようになるので、地模様をつけることができます。無地ではさみしいところに後から加えることができるのも便利な点かと思います。 **塗り分ける** ステンシル等で柄をつけた部分をろうで塗りつぶせば、その上から別な色を塗っても混ざってしまうことがありません。柄をろうでコーティングすることで、細かい隙間用のステンシルをつくらなくても塗ることができます。 ###ろうの使い方 **必要なもの** * <del>電熱器(IHヒーターなど)</del> 電気フライヤーなど、必ず温度を細かく設定できる機器を使用してください。発火などの危険性があります。 * マスク * ろう * なべ * 筆 ※一度ろうに使ったなべと筆は他のことに利用できませんので注意してください。100均がおすすめ。 1. 窓やドアをあけ、換気をします。マスクも着用してください。 (教室で行う場合は隣のクラスにも一声をかけるといいですね) 2. 電熱器になべをおき、ろうを入れてあたためます。最初は温度を低く設定し、様子を見ながら温度を上げていきます。ロウによって適切な温度が違うので気をつけてください。一般的なろうそくだと140℃〜160℃程度がいいようです。 3. ろうが溶けてきたら、芯を取り除きます。 4. 筆にろうをつけて紙に描きます。このときゆっくりしているとろうが固まってしますのでなるべく速やかに描きます。 5. 描き終わったらろうが完全に固まるまで乾かします。 6. 固まったら爪や固いものでかりかりとろうをはがします。紙を痛めないよう気をつけてください。 白抜き・塗り分けの場合は他の色を塗ってからはがします。 ※剥がす工程が必要かどうかは賛否あり。甲乙人からの追記参照 ろうを使うことで色塗りの表現のバリエーションが広がります。しかし使い過ぎるとけばけばしくなることもあるので注意してください。また、ろうは体に良くないので安全に気を配って使用してください。 ## 甲乙人からの追記 ### ろう塗りの起源 ろう塗りは染め物の技法であるローケツ染めから来ています。 ### 筆 筆についてですが、必ず熱に強いものを使うようにしましょう。熱に弱いものを使うと、溶けたり焦げたりして汚くなります。 ローケツ筆というろう塗り専用の筆もあるので、それを使うと安心だと思います。ローケツ筆には主に羊毛が使われているようです。 新しい筆を使う場合は下のことに気をつけるといいらしいです。 > 新しいローケツ筆を使用する時には、使用済みの古いローケツ筆にて、新しい筆に蝋(ロウ)をぬって毛をなじませてから使用して下さい。なお、新しい筆を直接高温のロウに入れるとウェーブがかかり、使用出来ませんのでご注意ください。 出典: [株式会社 中里 - ローケツ筆について](http://www.kyoto-nakasato.com/pro-dyei.htm) ### 温度 塗っている最中にロウが固体になってしまうと紙に染み込まず、そこの部分だけ影になってしまいます。 こうなってしまうともう修復不可能(要出典)なので十分温度を上げておきましょう。 ローケツ染めは150~160℃でやっているそうです。 出典: [うちだのきもの - ローケツ染め](http://www.uchidanokimono.co.jp/200903.html) ### 熱源 温度調節もできる[電気フライヤー](http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC)がいいでしょう (青森の人に教えてもらいました)。一度ロウを融かすと本来の用途では使えなくなってしまうので、安いもので十分です。 ### ろうの代替品 ろうの代替品はいまのところ見つかっていません。 ろうは熱源がないと融かせないので北高ではいつどこでも使えるというわけではありません。 ろうは油の一種なので、ロウより扱いやすくロウと同等の効果を出せるものがないかいろいろ試してみたのですが、今のところ見つかっていません。 - 食用油 - 透けるが、時間が経つと広がりすぎたり水を弾かない - 石鹸水 - 効果微妙 - スキーのワックス - 扱いにくい - 洗剤 - 効果微妙 - クレヨン - 水ははじくが、透けない - ネイルジェル - 効果はあるがコスパが悪い 下の条件を満たす物質を知っている方は教えて下さい。 - 常温で使える - 通常は液体で、空気に触れると固体になったり - 水をはじく - 紙を透かす(浸透する) 以下未検証のもの - 流動パラフィン ### 技法 #### 塗る 普通に筆で塗ります。温度の低下に気をつけましょう。重ね塗りをすると影になってしまうので、しないようにしましょう。 #### ろう点 ろうの点をつけていきます。 [JR東日本のねぶた特集](https://www.jr-morioka.com/nebuta/process/7.html)を見ると、ろう点専用の道具を作ってつけているみたいです。 #### 散らし 筆にろうを含ませ、散らします。炎とか水とかに使うときれいです。当たると熱いので気をつけましょう。 ### その他 #### ロウをはがすことについて ロウをはがそうとすると白くなってしまうので、私はやらないほうがいいと思います。ロウをはがす時間があるなら他のことに使ったほうがいいと思います。
2019/03/14 12:49:11 の更新