2013/08/12 (Last Update: 2013/09/11) 編集履歴
最近の行灯について思うこと。
最近の行灯は、前からすると常識だったことがあんまりできてないと思うので、少しだけ書きます。他には最近の傾向とかも。
揺れていると不安になります。揺れているのがいいと言う人はいないと思います。ちゃんと支柱を入れて、太い針金(#8とか#10とか)を使って格子とつなげましょう。
支柱は隠しましょう。支柱が見えていると、行灯が表現している世界から現実に戻されてしまう気がします。簡単に言うと、支柱が見えていると萎えます。
もっと太いほうがいいと思います。電飾にも優しくないです。
体の線が細いというのと関係ありますが、とりあえず規格いっぱいに空間は埋めましょう。空間を埋めないと小さく見えます。
もっと細かくいうと、前方上半分の空間充填率を他の部分より上げることが重要。
なんだか薄っぺらい行灯が多い気がします。物理的な薄さも構図的な薄さも。奥行きをうまく使えていないような。感覚的ですみません。
頭部も薄い行灯が多いです。お面ではないので…
これは賛否両論あるのではと思うのですが、私は否定派(全身が出てたほうがいい派)です。
昔の行灯やねぶたを見てみると、体が埋まっている作品はほとんどありません。
決して昔のほうがよかったとは言わないですが、最近の体を埋めた行灯は、顔や体を大きくできるという利点を全然活かせてないので、それだったら全身を出したほうがいいです。下半身を入れる余白はあると思いますし。
体を埋めるデメリットとしては、動きを表現できなくなるというのが一番大きいかなと思います。上半身だけで動きを出そうそしても限界があります。
また、下半身を出すことで、必然的に腰を後ろに下げなければいけなくなり、上半身が前に傾きます。奥行きもうまく使えるようになって良いです。
ここらへんの話は3代目管理人の御家人さんのブログにも書いてあります。(60thのときの記事です)(勝手に貼ってすみません)
人もそうですが人以外も動きがないです。鎮座しているような行灯なら動きがなくて当然なのですが、何かと戦っている場面などで動きがないのはよくないです。
どうすれば動きがでるのかというと、理論的には規則性をなくせばそれだけで動きが出る気がします。
まずは物体(体とか腕とかいろいろ)の向きをx軸y軸z軸に平行にしないこと、物体同士を並行・垂直にしないこと。
あとはねじったりひねったり、とりあえず関節は不自然じゃない程度に曲げとけばいいんじゃないでしょうか。
時間がないのはわかりますが、しわしわになっているのが多いのでもうちょっと丁寧に貼ろう…
紙貼りって地味ですけど、だからといって適当に貼ると完成度が低く見えます。
私は色塗りはまったくわからないので、素人の言葉として受け取って欲しいのですが、ムラがあるクラスが年々多くなってきているように思います。
スポンジの線?がでているのもあったり、雑に見えます。
ろうを使った作品が少ない気がします。
ろうは主に後塗りのときに色がはみ出さないようにするために使うので、前塗りメインの北高行灯ではしなくてもいいっちゃいいんですが。
龍は確かにカッコいいですが、あんまり多いのも楽しくないです。
龍の構図は出尽くしてしまった感があるので、斬新なものは作りづらいです。
ねぶた系の顔が多くなってきました。
一口にねぶたといっても、第六代ねぶた名人北村隆さんの作風(さかのぼると第二代ねぶた名人の北川啓三さん系なのかな)、第四代ねぶた名人鹿内一生さんの流派・我生会の作風、などいろいろありますが、北村さん系の顔です。
ねぶた至上主義の自分からするととてもいい傾向だと思いますが、中にはねぶたじゃなくて“過去のねぶた型の行灯”を参考に(パクリ?)しているものもあるので、それは微妙かなと思います。
あとは、ねぶた系の顔は北村さん系ばかりな気がするなので、他の流派の顔も見てみたいです。
個人的には黒石ねぷたの作風が行灯で出てきたら大賞確実どころか歴代1位レベルになれると思うので出てきてほしいです。何年か前までは村元芳遠さんというねぶた師が青森ねぶたで黒石ねぷた風のねぶたを作っていましたが、引退してしまいました。
↓2008年青森ねぶたの村元芳遠さんの作品。墨入れがやばい。
また、顔の位置ですが、背筋がぴんと伸びている行灯がありますが、もっと猫背に、胸の近くにして大丈夫です。
例えば49th大賞のシャクシャインなんかは完全に胸の前に顔がきていますが、違和感がありません。
さらに顔は上に、前にすると、大きく見えるらしいです。テレビのねぶた特集で言っていました。
63rd大賞3-6の不動明王がとてもいい位置です。
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